NO.50プランターで作る夏野菜
(2003年4/29 東京都三鷹市 星野農園)
「家庭菜園実習 応用編」でお世話になっている三鷹の篤農家・星野直治さんの畑で、プランター栽培の講座がありました。
ナス作り名人としても有名なプロの農家ならではの、実践的な内容。
すぐ役に立ちそうなコツをたくさん教えていただきました。
その中から、いくつかをご紹介します。
<土の入れ方>
・植付け時は、上から10~15cmくらいまでに、浅めに土入れしておく。追肥をするたびに、土も入れて、増し土していく。土も肥料のうち。ただし、接木苗は盛り土禁止。接木部分が土にかぶってしまったら、病気に強い台木に接いだ意味がなくなる。
仮支柱をしたキューリの苗
実演指導する星野さん
<資材の使い方>
・支柱はプランターの外に立てる方法もある。
・支柱と野菜を結ぶのは、紙ひもで。紙ひもなら、茎が太ってくると、自然に負けてはずれるので、きつめに結んでも大丈夫。
・トマトは花が同じ方向に着く.。支柱に固定する時は、花がプランターの外に向くように。
・プランターの中は温度が上がりやすい。乾燥防止・高温防止にわらなどを敷いてマルチングする。枯れた雑草などを敷いてもよい。
<管理>
・生殖生長(花実)と栄養生長(茎葉)のバランスを取る。木の勢いが強すぎたら、葉を少し取って、”木をいじめる”。または、下のほうのわき芽を生かして、力を分散させる。逆に、花が多くて木が元気ないようなら、花を少し取る。
・黄変した葉はもう光合成しないので、取る。
・ナスでもトマトでも一番果はちゃんと成らせて”実成りグセ”をつける。また、一番果がきちんと成らないと、樹勢がつきすぎてしまう。
・実は、早め早めに取る。
実習する受講生たち
今回定植したのは、トマト・ミニトマト・ナス・キューリ・ピーマン。
<追肥・水やり>
・追肥は株元から少し離れた所に施す。肥料を吸収する細かい根は周囲に伸びるので。
・肥料のやりすぎに注意。プランター栽培は、肥料をやりすぎると根の逃げ場がないので、”下痢”を起こしてしまう。
・ナスは肥料っ食い。7~10日ごとに追肥を。
・化学肥料スプーン一杯と水を茶碗に入れ、よくすりつぶす。その水を施す。追肥は少しずつ何回もやった方が根が傷まなくてよい。
・水のやりすぎに注意。少ししおれたくらいの方が、一生懸命水を求めて根を張らす。水をやりすぎると地温が下がって、根が腐る。とにかく、根を張らすことがポイント。