講座レポート

NO.16竹で籠を編む―竹細工の講座―

(2001年11/10~11 群馬県新治村)
悪戦苦闘の末、四つ目編みの籠を完成!
  新治村には職人がたくさんいるが、竹細工の本多幸次さんもその一人。自宅脇の体育館のような作業倉庫には、10mはありそうな竹が束になって積まれている。倉庫の片隅にゴザと座布団を敷き、座り込んでの作業となる。
  まずは、竹割から。みんなの持ってきた鉈(なた)を一本一本チェック。「こりゃあ、みんな切れすぎる。」というやいなや、自分の鉈の背で刃をゴシゴシとしごき、つぶし始めた。 新品の鉈の刃をつぶされ、みんなあっけに取られていると、「刃が切れすぎると、竹が割れないんだよ」という。
  鉈の刃を竹の切り口にくい込ませ、一本の竹を二つに割り、四つに割り、さらに細く割って、竹籠のひごを作っていく。パン、パン、と割れる竹のすがすがしい音、ミシミシっと裂ける音が、リズミカルに響く。無駄な動きのない美しい手さばきに、一同しばし見とれてしまう。続いて挑戦してみるも、「まあ、ひご作り6年だな」のことば通り、受講生はみな初めての鉈使いに四苦八苦。竹が途中で裂けたり、厚みが不均等だったり。練習に何本か試して、実際の籠用のひごは本多さんに作ってもらった。
  今回作るのは、竹編みの基本、”四つ目編み”の籠。組んだ竹を足で押さえ、組み立てていく。一日目は底の部分まで編んで終了。すっかり冷え切った身体を奥平温泉「遊神館」で温め、その日の泊まりは「こ雲台」
  翌日は、本多さんが「こ雲台」へ出向いてきて下さり、古民家での竹籠作りとなる。残りの部分を編み上げ、難しい縁の始末を習う。ちょっとゆがんでいたり、すわりが悪かったりはあるが、初めての作品としては上々!とみな満足気。次回12月9日は、もうひとつ難しい六角編みの籠を作る予定ひご作りの練習用に竹をもらっていく人もいて、意欲満々な受講生たちだった。

 先生の手元を熱心に見つめる

  出来上がった作品を手に