2012冬の京都講座―町家見学と祇園町巡り&大山崎「聴竹居」を訪ねて
京都町家と町巡り講座は2004年より始まり、中京と上京・西陣地区と巡ってきました。今回は祇園地区を巡ります。
祇園に入る前に、中京区の松村家を訪れます。町家といえば坪庭に灯籠、走り庭(台所)、表間口は狭く奥に長いなどのイメージがあります。これは店と住居が一緒になっている表屋造りという町屋の代表的な作りです。松村家は元呉服白生地問屋で、大きな表屋造りです。見学をしながら町家の特色、町衆の生活などのお話を伺います。
昼食は祇園割烹「浜作」で京会席をいただきます。冬の京野菜料理はおいしい!さらに器も素晴らしく、両方をご堪能下さい。
午後からは祇園町巡り。祇園をめぐる東山一帯は京都盆地の中でも早くから開けた地域で、祈りと祭りの場所です。四条河原では歌舞伎が生まれ、芝居小屋が建ち並んで芸能の中心となり、また白川沿いや祇園社(八坂神社)の門前には、参拝者をもてなす「お茶屋」が生まれました。
高度成長期の開発で伝統的景観が失われようとしますが、1974年に東山八坂・祇園新橋は国の「重要伝統的建造物群保存地区」に選定され、洗練された町並みが残りました。
今回は町家内部見学も予定しています。案内の吉田秀雄さんは、京都市都市計画局で景観行政の最前線に関わり、「京都祇園南側地区景観整備」を担当しておられました。祇園の町をどのような視点で見て回るか楽しみです。
翌日は、京都市の南西・大山崎町の近代建築2か所を見学します。「聴竹居(ちょうちくきょ)」は、1928年に建築家・藤井厚二が、自宅を「日本の気候・風土にあった日本人の身体に適した住宅」実験として建てました。次に「アサヒビール大山崎山荘美術館」へ。実業家・加賀正太郎の山荘で、昭和初期の洋館です。濱田庄司、河井寛次郎などの作品が展示されています。安藤忠雄設計の新館ではクロード・モネの『睡蓮』も見られます。どちらも庭園が素晴らしいです。
日時:2012年1/28~29(土・日) 11:00~翌日昼過ぎ *現地集合・解散
コース:28日/中京区松村家→昼食・祇園「浜作」→祇園町巡り(祇園新橋→白川北通→花見小路→西花見小路→青柳小路通)
29日/「聴竹居」→アサヒビール大山崎山荘美術館
案内:松村篤之介(京町家友の会会長)
吉田秀雄(元畿央大教授・元京都市職員)
参加費:22,000円(会員) 25,000円(非会員)
*見学・入館料、昼食、保険料込み
*現地までの交通手段と宿は各自手配して下さい。
定員:15名
■終了しました。