田舎の学校つれづれ

NO.14「新年度を迎えてー雑感」

   「ゼロから始める家庭菜園実習」の新しい教室ができました。この実習地・練馬区の井口農園は都心近くの貴重な農地です。食べ物の安全が見直されている今、自分の手で野菜を作りこと、農家がどのように生産しているかを見ることがますます求められています。しかし、私たちが受け入れ農家・実習地を見つけるのは本当にむずかしく、自治体やJAにお願いしても今まで話がまとまったことは一度もありません。そんな中で、今回の井口農園と船橋の飯島農園は会員さんの紹介から成立した教室です。ありがたいことです。他の講座についても提案や助言を会員さんからいただき、ずいぶん助けられてきました。
   「田舎の学校」はこの春で満8年になります。その間、農環境は目まぐるしく変化をしてきました。後継者不足による耕作放棄地の増加、中国産の野菜に頼らなければ成り立たない多くの食品・外食・惣菜産業。地球温暖化、穀物がエネルギーとして使われ始めたおかしな流れ。石油や小麦の高騰。心配されていたことが、一気に現実のこととなりました。
   八ヶ岳や白神山地を訪ねると、美味しく豊かな水に出会います。その水に育まれた米や野菜に酒。日本は潤いのある美しい国だと思います。我が国の豊かな環境を維持し、できるだけ食物を生産・消費する、そんな仕組みが早急にできることを期待したい。どこに向って進んでいるのか分からないような現状を見つめ直したい。ほどほどの、足元を見つめた暮らしができればよいのではと、つくづく感じるこの頃です。

(2008年2月 田舎の学校代表 田中直枝)