田舎の学校つれづれ

NO.6「生活園芸と家庭菜園」

   生活園芸という言い方があります。プロテスタントで欧米の教育を受けた河井道先生が先の戦争の最中に、園芸を女子教育に取り入れた恵泉女学園を設立しました。農業ではないが、身近な生活の中に花や野菜作りを成長期の女子に取り組ませたのがこの生活園芸です。残念なことに恵泉女学園短期大学園芸科は昨年の3月で閉校になりましたが、「田舎の学校」が会員の皆様に提供している各種講座はこの生活園芸という表現にぴったりです。
   定年後にやりたいことの一番が家庭菜園という調査があり、それを裏付けるように野菜作りが盛んです。食卓を飾る程度の野菜はそこそこできても、 品質の良いものを作となると難しいものです。野菜はまず葉物、根菜、ナスやトマトなど果菜類の順に取り組むと良いと言われます。
   私は野菜作りの中に、キッチンガーデンでぜひハーブを栽培することをお薦めします。バジルやセージ、ローズマリーなど、 これらは薬草ですから、原産地が乾燥地か湿潤地かを確かめて植えれば、野菜栽培よりは管理が楽です。 日本版ではシソやミョウガ、生姜などでしょうか。これらが畑にあると料理の幅が広がる楽しみがあります。
    都会では市民農園の希望者が多いが、空がない。一方地方では休耕地がたくさんあるのに担い手がなく荒れるに任せている― こんな状況が続いて久しくなります。都市の家庭菜園希望者が気軽に地方の畑に出向く方法を急ぎ構築するのが、 官民問わず考えなければならない時です。

(2006年2月 田舎の学校代表 田中直枝)