講座レポート

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NO.44みそ作り体験

麹作りから本格的に学ぶ
(麦・大豆・蕎麦栽培講座/2003年3月初旬 埼玉県入間市 加藤ファーム)
  加藤ファームでは、無農薬有機栽培で作る自家製大豆、県内産の無農薬米、明石の自然塩と原料にこだわった減塩味噌(塩分10%) を加工しています。土作りから味噌が食べ頃を迎えるまでには三年はかかることになります。 その味噌作りを3月、 グループ別に体験しました。
■味噌作りの手順
  味噌作りには三つの柱があります。①は米糀作り。一晩水に浸けておいた米を蒸し、麹菌の種付け、2度にわたる切り返しと、2日半を要します。②は大豆の下処理。 一晩水に浸けておいた大豆を茹で上げミンチ状にしておきます。③は味噌の仕込み。煮豆、糀、塩を混ぜ合わせ、樽詰めします。この間の温度管理、麹菌の種つけ、塩の配合(10%)などはかなり繊細で気の使う作業です。 こうして樽詰めされた味噌は、じっくりと時間をかけて発酵・醸成されることにより、次の冬を迎える頃には熟成された味噌本来の味と香りが楽しめるようになるのです。
  

上左:米に麹菌の種つけをする  上右:米糀を作るため、蒸しているところ
下:仕込んで2日後。米糀の出来上がり

NO.43もみのくん炭と温床作り

(2003年1/25 神奈川県藤沢市 相原農場)
  新年第1回目の実習は、冬らしい農作業。 大豆の脱粒をしてから、もみのくん炭作りと、ビニールハウスの中の温床作りを行った。

<もみのくん炭作り>
  くん炭は、土壌改良剤として、床土などに使われる。土壌中に微生物が生きやすい隙間を作る。燃えやすいので、灰になってしまわないよう、ときどき混ぜ返す。
①火をおこす。新聞紙を丸めて着火し、その上に枯れ枝などをのせる。
②くん炭ガマを設置。カマと言っても、円錐形のステンレスに煙突をつけたもの。くん炭はドラム缶などでも作れるそうだ。
③カマの周りにもみがらを積む。
④まんべんなく炭化するように,ときどき内側と外側を混ぜ返す。2~3時間でできあがる。
 →  ② → 
 → ④

NO.42トトロの風景を歩く

初冬の里山と雑木林めぐり
(2002年12/1 埼玉県所沢市・入間市 狭山丘陵)

   「農の風景を歩く」第4回は、狭山丘陵映画「となりのトトロ」の舞台モデルになったといわれる一帯だ。氷雨交じりのあいにくの天気だったが、「トトロのふるさと財団」の三上晃朗さんの案内で、早稲田大学のキャンパスを出発。ここから「さいたま緑の森博物館」まで、地元で”ひらのおか”と呼ばれる丘陵地帯を歩く。なだらかな丘陵地帯に野菜畑や茶畑、ところどころに雑木林がひろがっている。大きく息を吸いこみたくなるような、おおらかな風景に一同歓声を上げる。しかし、ここは開発の最前線。すぐそばまで、土木工事が迫り、自然とせめぎあっている。なんとか、このすばらしい景観と調和するような形におさまって欲しいが…。
   お昼前に、「さいたま緑の森博物館」に到着。「博物館」といっても、案内所があるだけ。雑木林全体が博物館だ。入口の大谷戸湿地は、昭和30年代まで田んぼだったところ。林の中にはお茶の木もところどころ残っている。ここが農家の”里山”として生活に欠かせなかった頃の名残だ。「農家にとって、雑木林は”農地”なんです」と、三上さん。クヌギ、コナラなどを植林し、秋は落ち葉を集めて堆肥に、木は育ったら燃料用の薪に、材木に、と無駄なく利用してきた。畑の農作物、人間の営みと雑木林がひとつながりの、まさに”循環型”の生活。それを維持するには、常に木の生長を見守り、林の手入れをし続けなければならない。「手を入れなければ、雑木林は保てません」。事実、人の手が入らなくなった林は下草が生い茂り、常緑樹が増え、植生が変ってしまっている。財団やボランティアが懸命に作業しているが、なかなか追いつかないそうだ。問題は、「ボランティアを指導できる人材が不足していること」と、三上さん。
   たくさんの木や植物の名前などを教えていただきながら、1時間ほどで、林の西側、西久保湿地に出る。田んぼの際まで雑木林が迫り、向こうには低い丘陵地が続く。狭山丘陵でも今ではここくらい、という典型的な”谷戸”の風景である。春の芽吹きの頃はどんなだろう?ホタルの出る頃、夏まっさかりの頃、四季折々を見てみたいものだ。
写真上から
なだらかな丘陵地に茶畑や雑木林がひろがる”ひらのおか”/みどりの森博物館で。三上さん(右)と受講生/西久保湿地に続く田んぼ

NO.41そば・麦・大豆栽培講座

スタートは小麦の種まきから
(2002年11/24,27 埼玉県入間市・狭山市「加藤ファーム」)

  小型耕運機で種まき。
   後継者のいない農家の高齢化は都市近郊も例外ではなく、あちこちに休耕地があり放置されている。そんな中、入間市の加藤博司さんは、なんとか農地を荒らさずにすむ農業ができないか、試行錯誤を繰り返してきた。そして、手のかかる除草や消毒をせずに栽培できる作物として麦と大豆とそばを選び、畑に鋤き込む堆肥だけで栽培し、結果として有機農法の認定を受けることになった。「有機農法を目指したわけでなく広大な畑を管理するにはこの方法しかなかった」と加藤さん。ここで1年間実習をさせていただくことになった。
   「そば・大豆・小麦」という食生活に欠かせない栽培作物で、かつ有機農法ということもあってか反響も大きく、受講希望が多数寄せられた。第1回の「小麦の種まき」は、2回に分けて実施。分散している数箇所の畑に、小型耕運機やトラクターを使って、種を蒔いた。耕運機の操作やトラクターの運転は初めての人がほとんど。慣れない機械相手に格闘しつつ、みんな夢中になっていた。年齢・性別・仕事もさまざまで多彩な顔ぶれのこの講座、これからの1年でどんなクラスになっていくだろうか。

  大きな畑は、トラクターで耕す。
  加藤さんがつきっきりで一人一
  人教えてくれた

  首から下げた種まき機を手で
  回し、歩きながら種を蒔く

NO.40そばの収穫と脱穀

自分たちの手で、刈り取る・脱穀する
(2002年11/2、16 群馬県新治村)
<収穫:11月2日>
    8月24日に蒔いたそばを、カマで刈り取る。刈ったそばは、束ねて軒下などに並べ、乾燥させる。そば自身を何本かよって紐代わりにし、結束する。稲と違って刈りやすい代わりに、切れやすくもあり、少々結びにくい。肩に担いで、かわるがわる「こ雲台」の軒下まで運び込んだ。午後はそば打ち練習


①カマで刈り取り。意外にカンタン

②数本抜いて、結束用の紐代わりに

③意外に重い!かわるがわる往復

④大収穫!ここで乾燥させる

①棒で叩く

②手でほぐす

<脱穀:11月16日>
    いよいよ脱穀。地元のベテラン農家のきち子さんと、隣町の千明さんの指導のもと、手作業で行う。 お二人とも、「こ雲台」の本多さんのお仲間たちだ。”くるり”という農機具や、木の棒で叩いて実を落とす。まだ十分乾燥しきっていないため、取りきれない分は、手でほぐして実を落とす。次に、実を”しょうぎ”という竹ざるでゆする。こうすると、身の入っていない殻や葉くずなど、軽い部分が吹き飛ばされ、実が残る。脱穀した実はしばらく置いてから製粉することになる。今年の年越しそばは、自家製そば粉で作れそうだ


③ゆすって殻を飛ばす

④袋詰めに

NO.39家庭菜園実習

ヨトウムシ退治と干し柿作り
(2002年10/19 川崎市片平 片平楽農倶楽部)

吊るされるのを待つ柿たち。ヘタの茎は残してTの字にカットする
↓おそるべしヨトウムシの食欲。無残なキャベツ


   9月15日に定植したキャベツが大変なことになっていた。葉がスカスカに虫食われている。まるで、「網」だ、「レース」だ。これはヨトウムシの仕業に違いない!三浦さんが何回か竹酢液をかけてくれたそうだが、何日か留守している隙に、一気にやられたらしい。さいわい、やられているのはまだ少数で、芯も残っているから大丈夫とのこと。早速、退治にかかる。葉の間にフンがいっぱいたまっている。これだけ食べればそりゃあ…、とあきれながらも、その貪欲振りには敬服もしてしまう。根元の土をさっとひとかきすると、ぞろぞろと出てくる、出てくる!今日のところはひとまず退治したものの、まだまだ油断はならない。
   同じ日に種まきしたダイコンは、間引きをする。柔らかい間引き菜は、お浸しや炒め物にもってこい。「葉ダイコン、なかなか売ってないのよね」と、みんなホクホク。試しに掘ってみたサツマイモも、形は悪いが大きさは十分次回は、芋掘り大会になりそう。ナスやモロヘイヤなどの夏野菜の跡地には、レタス、水菜を定植する。
   畑仕事のあとは、干し柿作り。事務所のキッチンで、せっせと皮むきにいそしむ。ヘタの上の茎を、T字型に残すのがポイント。ここに、紐を通すのだ。皮むきした柿は、カビが出ないよう、特殊な液で処理する。ひとつは薄めた竹酢液に塩を混ぜたもの、もうひとつは海藻エキス”ピカ子”。後者は本来、アブラムシ退治に使われるらしい。5~6分漬け込んだら、5~6個を一組にして紐で結びつけ、できあがり。さて、美味しい干し柿はできるだろうか?お楽しみ。
   最後におまけ。柿の葉は干して、タクアンを漬けるとき一緒に入れると、甘味が出るそうです。

NO.38八ケ岳でキノコ採り

ジゴボウのキノコ汁、チョコダケのしゃぶしゃぶを川原で味わう
(2002年9/28~29、10/2~3 長野県原村 八ヶ岳周辺)

 
目を凝らしてキノコを探す(上)。下は、クリタケ(左)とジゴボウ
  待ちに待ったキノコシーズン。今年は、土日組は女神湖方面、平日組は美濃戸近辺を探索した。不作が心配されたが、9月に入ってからの雨で、生育も順調。つやつやした栗色のジゴボウ(ハナイグチ)、味のよいクリタケ、しゃぶしゃぶにしてポン酢が美味しいチョコダケ(ホテイシメジ)などがどっさり採れた。
  ヤブをこいで道なき斜面を渡り歩く。これは食べられる?毒かな?案内してくれる木下みわさんや荒野民雄さんさんに何度も聞くうちに、少しはわかってくる。しかし、工房に帰って、鑑定会を開くと、ほとんが毒キノコという人も。いいキノコ、毒キノコのほかに、”食べられないこともない”といった灰色のキノコもある。本当に、シロウトにはむずかしい。
  平日組の2日目は、川原キノコ・ラーメン。採ったばかりのジゴボウを川の清流で洗い、インスタントラーメンの鍋に入れる。これがイケル!チョコダケ(お猪口の形に似ているから。ホテイシメジともいう)は、さっと熱湯にくぐらせて、ポン酢で食べる。さらに、みわさんが作ってきてくれたキノコごはんも、ヤマブドウの葉に盛り付けて食べる。食物繊維豊富で免疫力を高める、と最近話題のキノコ。それこそ、いつもの一年分くらいをたらふく食べた気分。キノコ採りの合間に摘んだ秋の野草たちも腕いっぱい抱え、みんなホクホク顔で帰っていった。

川でキノコを洗う木下みわさん

ヤマブドウの葉にキノコごはん

NO.37稲ワラ干しと稲刈り

(2002年10/5 神奈川県藤沢市 相原農場)
  この秋から「田舎の学校」農業実習の新しい圃場としてご協力いただくことになった、藤沢市の相原農場。無農薬・無化学肥料栽培の野菜作り、アイガモ農法による米作りに、一家で取り組んでいらっしゃる。米作り農家は、田舎の学校でもはじめて。秋晴れに恵まれた第1回目は早速、稲刈りでスタートした。
  その前に、稲ワラを束ねて干す作業を実習する。ワラは、有機農業にとって不可欠なもの。野菜畑に敷いてマルチングすれば、雑草を防いだり、泥はね・ダニを防いだり、保湿・地温調整にも効果がある。さらに、収穫が終わったら土にうがちこみ、良質な堆肥となるなど、全く無駄がない。
  コンバインで稲刈りが終わったあとの田んぼに、一束ずつ麻紐に縛られた稲ワラが転がっている。これらを4~6束ずつまとめ、頭の穂の部分をワラ数本で縛りつけ、風が通るように三角錐に立てていく。”ボッチ”というらしい。なかなかの重労働だが、「初めてでこれだけまとめた人たちはいないよ」というお父さんの伸光さんの言葉にすっかり気をよくする(明日になって、倒れてなければいいが)。
  続いて、鎌で稲を刈る練習。「まあ、楽しいのは初めの10分かな」と、お父さん。お母さんの佐江子さんと一緒に見本を見せてくれるが、とてもお二人のようにリズミカルにはいかない。おまけに腰にはくるし…。”10分”はその通りかもしれない。でも、自分で刈った稲は、お米一粒一粒がなんだかいとおしい。
  いい汗をたっぷりかいて、母屋に戻る。次回は新米が試食できるかも、とのお話に心をはずませ、初回はおひらきとなった。

”ボッチ”を前に相原伸光さん


初心者にしてはなかなか、の受講生たち

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