NO.4「家庭菜園実習」
「田舎の学校」では農業関連講座がほとんどをしめています。その中でも家庭菜園実習は教室数も多く、基幹講座になっています。農家で栽培されている作物で実習する教室と、「田舎の学校」専用の畑で受講生がゼロから始める形を取っている教室と、二通りがあります。2教室からスタートした家庭菜園実習講座も現在8教室、米、蕎麦、大豆、果樹栽培の教室を含めると農業関連実習講座は12教室となります。
家庭菜園実習講座の参加者は、自分の庭や市民農園で野菜栽培をしている方、田舎暮らしを始めるにあたり野菜作りを勉強なさる方、また週末に畑の土と農作物に触れリフレッシュしたいという方、さまざまです。農家や仲間とのコミュニケーションの場として、何年も通われている方もあります。一年間実習に参加してみると、種まきから収穫まで野菜の育ち方や旬を大体つかめ、鍬の使い方も慣れ、柵きり・畝立てやマルチやトンネルの利用方法を学んで行きます。参加者は自宅に近い実習圃場を選ぶ方が殆どですが、圃場にはそれぞれ個性があり、私たち事務局としては幾つかの教室を経験されることをお薦めします。 コンビニやデパ地下の溢れんばかりの弁当やお惣菜、大変重宝していますが売れ残ると廃棄されるのでしょうか?世界各地から輸入された食材が使われ、特に中国からの輸入作物の占める割合は大きく、もし中国大陸全体が今の日本と同じような食べ方をし始めると、日本の食料品は不足し、値上がりは必至でしょう。
ソ連が崩壊し経済危機で飢え死にする人々が出るのではと思われていた時、ダーチャという家庭菜園での食材調達が大変役に立ったと聞きます。私たちの家庭菜園もいつかこんな日が来るかも知れません? 食料だけでなく、健康管理・ストレス解消など家庭菜園は私たちにいろいろ提供してくれます。地下水の汚染に繋がる肥料のやりすぎ(有機・化学を問わず)にはくれぐれも気をつけて、土作りと栽培技術を磨き、菜園を楽しみましょう。
(2005年8月 田舎の学校代表 田中直枝)