講座レポート

NO.89八ケ岳でキノコ採り

(9/30~10/1 長野県原村 八ヶ岳周辺)
   きのこ採りは当りハズレが大きい。案内の木下さんや荒野さんによると、2週間ほど前にたくさん採れたあと、全く姿を見かけなくなり、気をもんで何度も下見に行かれたそうだ。
   初日は秋晴れの爽やかな天候に恵まれ、きのこ採り初めての人、ベテランの人をまじえて原村から白樺湖の奥まで足を伸ばす。すぐに目に付き分かりやすいハナイグチ(ジゴボウ=写真左)を中心に、キノボリイグチ、ホテイシメジ、黄シメジ、オオキツネタケなど、種類は少ないがどっさり採れる。下ばかり見て歩くのではぐれてしまわないようにお互いに姿を確認しながら進む(写真右)。木下さんのみわ工房に戻って、食べられる物と食べられないキノコを鑑定してもらう(写真下)。キノコは菌類・カビの仲間で、生育には2通りの環境がある。1つは枯れた木や動物の体を分解して養分をとるグループ(なめこ)、もうひとつは木がお互いに養分や水をやり取りして共生しているグループ(マツタケ)。 カラマツやツガの針葉樹林とコナラやブナなどの広葉樹林に生えるきのこがあり、植生を観察しながら歩くのも楽しいし、次回の参考にもなる。毒のものも多く、判別のつかないものは食べないこと、必ずよくわかる人に鑑定してもらうこと。きのこ採りの基本です。
   翌朝、ペンション周辺の雑木林を散策かたがた、ナラタケなどを採ったベテランさんがいた。今日は、阿弥陀岳の麓へ。静寂と林の香りが心地よい。ここでもハナイグチが採れた。
   昼には工房でキノコ汁をいただく。事前に採っておいてくれたキノコをどっさり入れて、おいしいキノコ汁でした。ハナイグチはみそ汁やうどん汁に鍋物、佃煮と食べ方もいろいろできるおいしいキノコ。かさが開きすぎたり傷んだものは避けてから、早いうちに処理や調理を。瓶詰や冷凍でも保存できます。